ワンネス 674号  2013/09/08発行

受け継がれる伝統行事

上津久礼区 川施餓鬼

 8月19日(月)上津久礼区(阪本泰一区長)で、菊陽町の無形文化財である川施餓鬼が区のグラウンドで行われました。
 毎年必ずこの日に行われる川施餓鬼は330年以上続く伝統行事。祖先の供養と人畜の無病息災を願い、今年も区内の6組がそれぞれ意匠を凝らした馬形の施餓鬼舟を製作しました。2組の製作場所となった松村幸治さん宅では5名の子どもたちも参加して舟の作り方を教わったり、舟に取り付ける提灯の飾り付けを手伝いました。
 午後7時半、夏祭りの合図とともに施餓鬼舟の提灯にも火が灯され、夜店や盆踊りで賑わう祭り会場を優しく照らしました。

 

 特に設計図など無い施餓鬼舟作り。取材に伺った2組の舟はちょっと小振りで「馬」というよりも「ポニー」のような雰囲気でした。(宇都宮)


津留区 かけあんどん

 津留区(阪本茂春区長)では昔ながらの伝統行事かけあんどんが8月13日(火)〜16日(金)の4日間、区の地蔵堂で行われました。
 かけあんどんは、小学1年生から中学2年までの男の子が主役の行事です。今年は、子頭の阪本遥人くん(菊陽中1年)、阪本泰智くん、井上史穏くん(菊陽中部小6年)、阪本光琉くん(同小4年)、坂本孝太くん(同小2年)の5名が参加。事前に各家庭を回ってろうそく代を集め、お参りに来た人たちへ配るお菓子や花火などを買いました。子どもたちは夕方に地蔵堂へ集まって、爆竹や花火をしたり、お参りに来た人の接待をしました。
 阪本遥人くんは「年に一度の行事です。準備の時、あんどんがなかなか集まらず、各家庭をお願いして回り、大変でしたが、集まって良かったです。4日間みんなと一緒に夜遅くまで花火をして遊びました。楽しかったです」と話してくれました。

 

 毎年、子どもたちは取材に行くと爆竹を鳴らして歓迎してくれます。
昔ながらの伝統行事は末永く続けてほしいです。(谷川)


子どもたちと一緒に楽しもう
菊陽杉並台サロン

 菊陽杉並台区サロン(宮村律子代表)では、夏休み中の子どもたちと一緒に活動を楽しもうと伝承遊びが8月21日(水)同区公民館で行われました。
 いつものサロンメンバー13名と子ども9名、保護者3名、ボランティア9名が参加。最初に、お手玉や折り紙、あや取り、けん玉など昔の遊び道具が並べられ「よく遊んだよね」と女性たちがお手玉の腕前を披露。また折り紙上手な方から、子どもたちと一緒にカエルの折り方を習って遊びました。
 この後、歯科衛生士の瀬戸口昌子さんから「お口の中を清潔に保ってしっかり噛む事に、たくさんの効用があります」とのお話を聞き、大人も子どもも熱心に聞き入っていました。
 サロン参加者の重岡敬子さんは「折り紙は普段から折って楽しんでいます。子どもさんに教えて楽しかったです」と話され、山内良子さんは「お口の話はとてもためになりました。毎日笑ってお口を動かさないといけないんですよね」と笑顔で話されました。

 

 

 子どもたちの元気な声に高齢者の顔もほころびっぱなしでした。お口の話は子どもたちにも、ためになる話でした。(岩田)


巨大なちぎり絵を作成
宮ノ上区サロン

 宮ノ上区公民館で開かれている同区サロンで、男性陣が春の熊本城を描いた巨大なちぎり絵を制作しました。
 このちぎり絵は6月のサロン活動時から取り掛かり、最初は1年間かけて完成させる予定でしたが、敬老会までに完成させようと急ピッチで作業を行いました。8月1日(木)の活動日には、熊本城の天守閣の黒い屋根や周囲を彩る満開の桜を、男性のサロン参加者が下絵に和紙をちぎって貼り付けていました。花の色によって和紙の色を考えたり、次の作業の段取りをして過ごし、午後は女性陣と一緒にカラオケを楽しみました。
 巨大なちぎり絵は8月23日(金)に完成し、ちぎり絵を収める額も出来上がり、26日(月)に同区公民館の壁に掛けられました。9月16日(月)の敬老会でお披露目されます。

  

 男性の皆さんが、力を合わせて相談しながら大作が出来上がりました。
 特注の額に入れるととても立派に見えました!(岩田)


  (80)  ひばりヶ丘区  矢原正治

ニラ  ユリ科

 皆さん、ニラ(韮)を使った料理は何が好きですか?私は「レバニラ炒め」です。思い出すのは韓国で買った「ニラキムチ」です。美味しかったですね。
 薬用では種子を韮子(きゅうし)と言い、強壮、強精、下痢止めに、一日2〜5gをつぶしてぬるま湯で服用します。また、頻尿(尿の回数が異常に多い)や腰痛に一回30粒(種子をつぶして使用)をぬるま湯で飲むと効果があると言われています。新鮮な葉は強壮・強精、下痢止めに良いと言われています。鱗茎(地下部)はすりおろして、人差し指大(2〜3g)に丸めそのまま飲むか、飲みにくければオブラートに包んで飲むと下痢止め、身体を温める効果が有ると言われています。
 食用で葉を4〜5月頃に切りますと、3回位葉を出しますが、花がほとんど咲きません。花を咲かして種子を取る場合は葉を切らずに育てましょう。種子を100g集めるのは結構大変です。もし用いるなら、頑張って種子を集めて下さい。
 ニラの種子は量が少ないので、沢山収穫できる野菜の話しをしましょう。「トマトが熟れると医者が青くなる」という言葉があります。旬の野菜、果物が熟して、それを食べると健康になり、病気をしにくいので医者に行かなくなると言う話です。トマトは今が旬ですね。良く熟れたトマトを毎日50〜100g、子どもさんは10〜20gを食べると夏バテにも良いと思います。
 また、熟したトマトを水を使わずジャムにしたり、煮て食べるのも美味しいですね。さらに緑の熟れていないトマトでジャムを作っても結構甘くて美味しいです。
 ニラの種子で頻尿が治ることがあると書きました。その逆のオシッコの出にくい時の利尿効果に、トウモロコシの毛(花柱)を乾燥したものがよいでしょう。用い方は、1日5〜10gを500ccの水に入れ、弱火で半分位に煎じ、ろ過して3回に分けて飲みます。または、イグサの粉を飲むのも良いと思います。「いぐさ野菜の粉」は、八代の方が20年位前から無農薬のイグサを栽培し作られ、この辺りなら近くでは大津の道の駅で売っています(冷蔵庫の中に保存してあるようです)お試し下さい。
 9月に入り少し涼しくなってきました。胃の調子を元に戻し(元気にし)、食欲の秋ですので、食べ過ぎてまた胃を弱らせないように気を付けて下さい。夏バテを放置しておくと冬風邪を引きやすくなります。「胃は車のエンジンと同じです。メンテナンスをお忘れなく」皆様の御健康をお祈りします。

 今年も8月20日〜30日、ネパールに出かけました。また後日ご報告いたします。お楽しみに。


 被災地はクレジット審査が通らない?

 2013年1月に、私のクレジットカードは期限を迎えることになっていた。ところが待てど暮らせど新しい更新カードは届かない。息子に促され、不思議に思いながら電話で確認をしたところ、受け付けた女子職員からの答えは「審査に通りませんでした」というものだった。きちんと毎月、カードの支払いも滞りなくしているし、私に何の落ち度があるというのだ?納得がいかない。腑に落ちない。審査の通らない理由が知りたい。私は理解できない頭をグルグルさせながら女子職員に「どうしてでしょうか?」と問うた。「総括的にです。それ以上は申し上げられません」
 たまたま電話に出た女子職員に詰め寄ったところでらちが明かないと思い「上の方とお話がしたい。納得いくように説明をいただきたい」と申し上げた。それはできないと繰り返し答える女子職員にとうとう言葉が出た。
「被災地だからでしょうか?」
 被災地に住んでいる我々は、いまだに風評被害やら差別やらに、嫌な気分に陥ることも少なくない。高速道路のパーキングのゴミ箱には、いまだに福島のお土産が捨てられているという話も耳にするし、セシウム放射能うんぬんではない。とにかく福島県の物は受け入れたくないという他県の話も耳にする。つい数日前も、奨学金をお借りした団体から「被災地の方はご連絡を」という文書が届き、言われるままに電話をしてみた。なにか被災地は特典があるのかとわずかな期待感を持って電話した私に、担当の女の子は言った。「もう2年も前のことですよね?古い話ですので…」
 私の後頭部はカッと血圧が上昇し、心臓の鼓動がドクドクと速さを増し、反論する言葉をとっさに模索した。
 あの東京電力福島原子力発電所は、関東へ送るための電気を作っていたところである。私たちは東北電力の管轄で、あの電気は使用していない。東京は日本の首都ではないか。首都機能を賄うための電気であるならば、日本人すべての問題でもあるはずである。それを福島というだけで、色眼鏡で見るとは何事だ!と、私の怒りはこみ上げる。しかも「もう2年も前のこと」で「古い話」とはどういうことだ!世間では、東京では、あの原発事故はもう忘れ去られた出来事なのか?「あなたたちに送っていた電気なんですが…」と絶叫したい気持ちを抑えて、私は努めて静かに話す。「まだ2年しか経っておりません。被災地は、まだ何も変わっておりません」
 前述のカードの会社からはその後、たったの2時間未満の時間で折り返しの電話が返ってきた。「審査に通りました。ただし、限度額は引き下げさせていただきます」喜ぶべきか、怒るべきか、私は少しの安堵感と寂寥感と、複雑な思いで電話を切った。
 たまたまこのことを知った男性から「僕も新しいカードが届かなかった…。そういう理由だったのですね」とコメントが寄せられた。彼は、理由を追及するでもなく、『もう新しいの届かないんだ…』と諦めていたようだが、彼以外にも、同じ状況の方がたくさんいらっしゃるのではないだろうか。 
 被災地はこうした差別にも苦しむ。被災地で暮らすということは、風評被害や差別との戦いでもある。こうしたストレスが被災地の住民の心と身体を疲れさせていくのでしょう(涙)。
 
 福島県 南相馬市 原町区  「番場ゼミナール」代表 番場さち子



初の男女合同

茶話会

  

 合志杉並台若草会(関 祐子会長)の茶話会が8月18日(日)杉並台コミュニティセンターで行われました。
 今回は初めて男女合同で開かれ、男女各24名が参加し、男性メンバーは料理を振る舞い、女性メンバーはくまモンストラップ作りを教え、交流を深めました。



心癒す作品展
切り絵教室

 菊陽町働く婦人の家で開講している切り絵教室(矢野 修代表 他11名)の作品展が、熊本市東区鹿渡5丁目の江南病院で 8月30日まで開かれました。
 作品展は矢野さんの作品を主に平成19年から毎年開かれており、病院利用者の皆さんが作品展を心待ちにされています。
 今回の作品展は受講者(10名)の作品22点が展示されて、患者様はもちろんのこと、ご家族、職員の皆さんからも、作品を鑑賞して驚き感動すると共に、心癒される時間を過ごすことが出来たと感謝の言葉を沢山いただきました。