 三里木区 たわらや酒店 宇野功一
(211)初春を彩る「泡」の美酒
龍勢『八反35号』『活濁酒』
生もと純米活性にごり酒
◆泡と酒の歴史
酒というものは、簡単にいうと、糖分を酵母が取り込んで、アルコールと炭酸ガスに分解し、アルコール分を人間が飲むというものです。つまり、糖→(酵母菌の代謝)→アルコール+二酸化炭素(炭酸ガス)で表現できます。
世界的に見て、酒と炭酸ガス(泡)が融合した酒と言えば、「ビール」があります。原料は麦です。高級でエレガントな泡酒と言えば、「シャンパーン」があります。1650年ごと、盲目の修道僧=ドン・ベリニョンによって生み出されました。原料は葡萄です。
さて、人類はこの「泡」の出る酒に多くの人々が魅了されてきたといっても過言ではありません。2年前・2023年5月に開催されたG7広島サミット・ワーキングディナーにおいて、広島県竹原市・藤井酒造鰍ェ醸した「泡」の出る酒=龍勢『活濁酒』生もと込み純米にごり酒が、各国の要人たちを魅了しました。
今回は、この酒について、ご紹介をしたいと思います。
◆立春・泡酒
梅の花が咲き始める「立春」。春は名のみの風の寒さやかもしれませんが、着実に春の息吹きを感じるこの季節にぴったりの酒が「活濁酒」(かつだくしゅ)です。
製造元の藤井酒造鰍ヘ、瀬戸内海に面した竹原市にあります。創業は1863(文久3)年。品質第一の日本酒を醸し続けています。1907(明治40)年、日本最初の全国清酒品評会では主席(第1位)に輝きます。100年後の2007(平成19)年、ロンドンで開催されましたインターナショナルワインチャレンジ(IWC)・純米吟醸・純米大吟醸部門での最高金賞を受賞。その10年後の2017(平成29)年にフランスで初めて開催された「蔵マスター」(Kura Masuter)の純米部門でプラチナ賞を受賞しています。世界の名だたるコンテストの第1回開催の時に、輝かしい成績を修めている酒蔵です。
その、藤井酒造鰍ナ、壜内2次発酵をさせて酒が「活濁酒」(かつだくしゅ)です。

蔵元のコメントには、2月初旬頃に蔵出しし、3月〜4月のお祝いの席や花見など、乾杯酒としても最適で、華やかな席で映えるデザインとなっています。その華やかさに目が行きがちですが、酒質はしっかりと設計されており、この時期にしか楽しめない瓶内二次発酵による微炭酸日本酒として、日本酒好きの方にも堪能していただきたいお酒です。とのこと。私もまだ飲んだことがありません。龍勢「活濁酒」の入荷がとても待ち遠しいです。
龍勢 活濁酒
生もと純米活性にごり酒
価格 720ml
2,570円(税込み)
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